物流アウトソーシングの種類と選び方|3PLへの委託費用と判断基準を解説

物流アウトソーシングの種類と選び方|3PLへの委託費用と判断基準を解説

自社倉庫の統廃合や物流業務の外部委託を検討するとき、「一部の作業だけを任せるべきか」「3PLで物流全体を任せるべきか」と迷う担当者は少なくありません。物流アウトソーシングには複数の形態があり、自社の課題や残したい機能によって適した方法が異なります。

この記事では、一部委託・3PL・ハイブリッドという3つの形態を整理したうえで、物流アウトソーシング会社を選ぶ際の確認ポイント、費用構造、自社運営から切り替える判断基準を解説します。自社に合った委託形態と委託先を整理するための参考にしてください。

物流アウトソーシング・3PLの種類とメリット・デメリット

物流アウトソーシングには、業務の委託範囲によって大きく3つの形態が存在します。自社に残したい機能や解決したい課題によって適した選択肢は異なるため、それぞれの特徴を正しく理解しておくことが重要です。ここでは、「一部委託」「3PL」「ハイブリッド」の3つの形態と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

①一部委託(特定業務のみ外注する)

一部委託は、物流業務のすべてを外部化するのではなく、入出荷、ピッキング、梱包、流通加工など、特定の業務だけを委託する方法です。

メリットは、自社に物流ノウハウや管理機能を残しながら、負荷の高い工程だけを外部化できることです。委託範囲を限定できるため、全面的な切り替えと比べて初期の調整負担も抑えやすくなります。「まず繁忙期の梱包だけ試したい」など小規模の導入を検討している企業にも適しています。

一方、複数の会社が物流工程に関わる場合は、業者間の情報共有やスケジュール調整が必要になります。責任範囲が曖昧にならないよう、どこまでを自社が管理し、どこからを委託するかを明確にしておくことが重要です。

②3PL(保管〜出荷の一括委託)

3PLは「サードパーティー・ロジスティクス(Third Party Logistics)」の略で、入庫、保管、流通加工、出荷、配送管理など、物流機能をまとめて外部へ委託する形態です。

3PLの特徴は、物流業務を一社に集約することで、情報や窓口を一元化しやすくなることです。また、自社で倉庫設備や物流人員を抱える必要性を減らし、固定費の一部を取扱量に応じた変動費へ移行できる点もメリットです。繁忙期の物量変動にも、委託先の設備や人員を活用して対応しやすくなります。

一方、物流業務を広く委託すると、自社内に実務ノウハウが蓄積しにくくなり、委託先への依存度も高まります。顧客情報や出荷データなどを外部と共有するため、情報管理体制の確認も欠かせません。物流全体をコア事業から切り離し、効率化したい企業と相性の良い選択肢です。

③ハイブリッド(自社運営+外部委託の併用)

ハイブリッドは、自社物流を維持しながら、繁忙期、特定エリア、特定品目などに限って外部委託を組み合わせる方法です。例えば、基幹となる保管・出荷は自社で行い、繁忙期の流通加工や一部エリアへの出荷だけを外部へ任せる、といった運用が考えられます。

自社機能を残すためリスクを分散しやすく、繁忙期の物量増加を吸収できることがメリットです。一部委託から始め、効果を確認しながら外注範囲を広げることもできます。

反面、自社と委託先の双方で業務を管理するため、運用が複雑になりやすく、在庫・出荷情報などの連携にも工数がかかります。段階的にアウトソーシングを進めたい場合は、将来どこまで委託するのかを想定しながら委託先を選ぶことが重要です。

物流アウトソーシング会社を選ぶ3つの確認ポイント

委託先を選定する際は、単に見積もり金額を比較するだけでなく、将来的な事業拡大や突発的な物量の増加に対応できる体制があるか、を見極める必要があります。自社の物流課題を解消し、スムーズな運用を実現するために必ず確認しておきたい3つの重要ポイントを解説します。

①対応業務範囲・ワンストップ対応力

委託先の選定をする際は、現在の作業工程だけでなく、将来必要な物流機能まで見据えることが重要です。入庫、保管、ピッキング、流通加工、出荷、配送まで一社で対応できれば、委託範囲を広げる際にも窓口を一本化しやすくなります。

複数業者に工程を分散すると、情報共有の漏れや納期のずれが発生した際に、責任の所在が分かりにくくなることがあります。そのため、対応可能な工程と管理範囲を事前に確認することが重要です。

流通加工についても、単に「対応可能か」だけでなく、ラベル貼り、セット組み、検品、値付けなど、自社で必要な作業に対応できるかまで具体的に確認しましょう。アンティでは、保管から流通加工、出荷までの工程を一連の業務として相談できます。

②立地・配送エリアのカバレッジ

物流拠点の立地は、配送リードタイムと輸送コストに直結します。委託先を選ぶ際は、自社の生産拠点だけでなく、主要な納品先や販売エリアとの位置関係を確認することが重要です。

物流拠点から納品先までの距離が長くなれば、輸送コストが増えるだけでなく、急な追加出荷や納期変更への対応も難しくなる可能性があります。

特に大阪・愛知周辺に主要な生産拠点や納品先がある企業では、関西・東海の双方をカバーできる拠点網を持つ委託先を選ぶことで、配送効率を高めやすくなります。委託先の倉庫所在地だけでなく、実際にどのエリアへどのような配送体制を組めるのか、という点まで確認しましょう。

③繁忙期・ロット変動への対応力

物流量に季節変動がある企業では、通常期の処理能力だけで委託先を判断すると、繁忙期に対応できなくなるおそれがあります。繁忙期に人員を増やせるか、保管・作業スペースを調整できるかは、委託先選定の重要なポイントです。

具体的には、繁忙期の増員体制、対応できる最小・最大ロット、短期間のスポット依頼への対応可否などを確認します。自社の最大物量や過去のピーク時の実績を伝え、その水準に対応できるかを事前にすり合わせておくと安心です。

また、人材部門と連携できる物流会社であれば、繁忙期に必要な作業人員を確保する選択肢を持ちやすくなります。アンティでは、人材部門との連携を活用しながら繁忙期の増員に対応できる体制を整えています。

物流アウトソーシングの費用相場と自社運営との比較

物流業務を外部委託する際は、自社運営で発生している固定費と、アウトソーシングによる変動費化のメリットを正しく比較することが大切です。

①費用の考え方とコスト構造の違い(固定費vs変動費)

自社で物流を運営する場合、倉庫賃料、設備費・償却費、人件費などは、物量が少ない時期でも一定額が発生しやすい固定費です。一方、物流アウトソーシングでは、保管料、作業工賃、出荷費などを組み合わせ、実際の物量や作業内容に応じて費用が決まるため、コストを変動費化しやすくなります。

特に繁忙期と閑散期の差が大きい企業では、ピーク時に合わせて倉庫スペースや人員を自社で抱えるより、必要な物量に応じて外部資源を利用することで、閑散期の余剰コストを抑えられる可能性があります。

ただし、アウトソーシング費用は地域、物量、商材、作業内容、必要な設備などによって異なるため、一律の金額で判断することはできません。まずは現在の自社物流にかかっている人件費、賃料、設備費、管理工数などを可視化し、外部委託の見積もりと比較することが費用把握の第一歩です。

②切り替えを検討すべきタイミングのサイン

物流アウトソーシングは、問題が深刻になってから急いで切り替えるより、経営上の節目や課題が見え始めた段階で検討する方が進めやすくなります。

例えば、次のような状況が重なっている場合は、外部委託を具体的に比較するタイミングです。

  • 自社倉庫の賃貸契約更新が近づいている
  • 繁忙期の人員確保が毎年難しくなっている
  • 物流コストが売上に対して年々増加している
  • ドライバー不足など輸配送環境の変化により、配送が不安定になっている

委託範囲が広い場合は、現状分析、委託先選定、業務設計、データ連携、移管テストなどの準備が必要です。構成案上の目安として、検討開始から委託稼働まで3〜6か月程度を想定し、余裕を持って準備することが重要になります。

千里運輸グループ(アンティ)の大阪・愛知2拠点対応について

ここまでの確認ポイントに照らして物流アウトソーシング会社を検討する場合、千里運輸グループ(アンティ)も選択肢の一つです。

アンティでは、保管から流通加工、出荷までワンストップで対応できる体制を持ち、ラベル貼りやセット組みなどの手作業を含む流通加工に35年以上のノウハウと実績があります。また、ISO9001認証による品質管理体制を整え、食品を含む各種商材の物流業務に対応しています。

拠点は大阪・愛知の2箇所点で、関西・東海エリアの物流のカバーが可能です。さらに、人材部門との連携により、繁忙期の物量増加に合わせた人員確保にも対応できる体制があります。

「物流全体を一度に委託するのは不安」「まず一部の流通加工や繁忙期対応から外部化したい」という場合も、委託範囲を整理しながら段階的に検討できます。自社の物量、作業内容、納品エリアを伝えたうえで、どのような運用が可能かを確認してみるとよいでしょう。

まとめ

物流アウトソーシングには、特定業務だけを任せる「一部委託」、物流機能をまとめて任せる「3PL」、自社運営と外部委託を組み合わせる「ハイブリッド」という選択肢があります。自社に残したい機能や物流課題に応じて、適した形態を選ぶことが重要です。

委託先を選ぶ際は、「対応業務範囲・ワンストップ対応力」「立地・配送エリア」「繁忙期・ロット変動への対応力」の3点を確認しましょう。さらに、自社物流の固定費や管理工数まで含めた現状コストを可視化し、同じ条件で見積もりを比較することで、アウトソーシングの判断がしやすくなります。 千里運輸グループ(アンティ)では、大阪・愛知の2拠点を活用し、保管、流通加工、出荷などの物流業務を相談できます。物流拠点の見直しや外部委託をご検討の際は、現在の物量や作業内容、配送エリアについてお気軽にご相談ください

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千里運輸マーケティング戦略推進室

千里運輸グループでは、「流通・加工」「⼈材派遣」「倉庫」「輸送」に関する各種情報を発信し、物流業界に関わる皆さまのお役に立つコンテンツをお届けしています。